毎年の春になると、仕事や家事もろくにできないほど花粉症に悩み苦しむ方の気持ち、よく分かります。なぜなら、実は、わたしもそのひとりだったからです。
東京にくるまでの数年間、福岡で留学生活を送っていた私は、あの頃、花粉症なんて気にしたことは一度もありませんでした。だが、上京して2年目の春から、目のかゆみや鼻づまりに悩みはじめました。ある日テレビで流れる花粉症の情報をみて、そこに並べられた症状に、自分がいくつもあてはまったので、そのときはじめて自分が花粉症にかかったことに気がつきました。
花粉症と知ってからは、大好きな春が大嫌いになりました。外出もスポーツも控えなければならないし、目のかゆみや鼻水はともかく、鼻づまりで死への恐怖すら感じました。口呼吸のせいでご飯の時は両手で鼻を広げて気道を確保しながら食べるという情けない格好になるし、夜、ベッドで横になると鼻が完全に詰まるので、寝てしまったらそのまま息を引き取るのではと、眠いのに安心して寝付けない夜が続きました。
去年の春にテレビ(発掘あるある大事典)では「凍頂烏龍茶のメチル化カテキン成分が花粉症に効く」という朗報が流れました。ちょうど夏ごろからgreenie
tea club(台湾茶販売サイト)を立ち上げたので、来日してコーヒー派となった自分にとっては、自家商品の効能を身をもって試すいい機会となりました。だが、そうはいっても、そもそも凍頂烏龍茶は嗜好品だし、たとえ薬効があっても、はたしてどこまで有効か、とにかく半信半疑の気持ちで今日までの約半年ほぼ毎日欠かさず飲み続けました。
そして今年も春がやってきました。私の場合は、だいたい1月末から鼻の奥にツーンとした刺激感から花粉を感じはじめ、2月の中旬になると、もう目のかゆみ、鼻水、鼻づまりの症状がピークに達し、生き地獄を味わいますが、それがいまのところ(2月15日)、家の玄関を出た一瞬、鼻がツーンとするだけで、症状はまだ何も現われていません。専門家によると、今年の花粉量は去年より少ないとはいえ、症状が緩和するわけではないということから推理して、「凍頂烏龍茶はほうとうに効いているかも」という結論にいたりました。
以上は私自身の体験談で、体質や症状の度合いによって、効果が出ない場合もあるかもしれませんが、お茶は人体を弱アルカリ性に保ったり、ダイエット、血糖値上昇の抑制、美肌、新陳代謝の促進、リラックス効果などさまざまなメリットがあるうえ、非常に身近な飲み物なので、「花粉症にも効いたらいいなぁ」ぐらいの気持ちで、コーヒーやほかのお茶を凍頂烏龍茶に換えてチャレンジしてみる価値があるのではと思います。
<メチル化カテキンについて>
カテキンはお茶の渋みの主成分で、抗アレルギー作用があることはすでに知られています。最近はこのカテキン類の一部がメチルエーテル化された物質である「メチル化カテキン」がより強い抗アレルギー作用をがあることが判明しました。花粉症の場合、カテキンが鼻水、目のかゆみを引き起こすヒスタミンの放出を抑えるのに対して、メチル化カテキンはそれに加え、より前段階でヒスタミンの生成系統を断ち切る働きがあることが明らかになりました。
残念ながら、日本でよく飲まれている緑茶の品種にはこの成分がほとんど検出されず、台湾の凍頂烏龍茶、包種茶などの半発酵茶に多く含まれていることが分かっています。詳しい研究はこれからを期待しますが、製茶途中での化学変化になにかの関連があるのではと思われます。